第2期が始まって半期(5~8月)が過ぎました。これまでの授業を振り返り、生徒に「自分はどのくらいがんばったと思うか」を%で表してもらいました。自分の努力を自分が評価することに対し、少しためらう姿も見受けられました。普段、大人や人に評価されることに慣れているのだなという印象を受けました。

自己評価は様々でしたが、5月に初回レッスンで話した「何の目的でここへ通っているのか」再認識と、「何事も少しやったくらいじゃおもしろくはならないし、ある程度のところまでやってみるから楽しい・好きになるもの」だということを話しました。せっかく新しいことにチャレンジするならコソ練するくらい熱心にやってみるといい。興味を持った物事にとことんハマれるのも才能です。

そうすると子どもからよく「時間がない」という声が聞かれます。そこらへんが少し心配です。親が働いてくれて食事の支度もしてくれて掃除や洗濯など身のまわりのお世話もしてくれてるのに時間が足りない(!)のだとしたら一体この先どうやって生きていくのか?と。登山のあとの振り返りでも伝えましたが、日ごろからの訓練・準備なしに、大人になっていきなり出来るようになるものではありません。今「忙しくてムリ」と思うなら時間管理の工夫を提案します。

さて(これは子どもに限らず現代人に共通の課題ですが)時間がない理由のひとつにスマホがあると思います。スマホやネットは私たちに便利で快適な生活を提供する一方で、親を悩ます問題でもあります。利用に時間制限をしようとかいう話ではありません(大人でも制限されると難しいでしょう)

ネット上には多様な考えが飛び交っていますね。例えばテクノロジーに長けたインフルエンサーが「スマホもゲームもこれこれこういう理由でどんどん与えるべき」など発信している内容を聞くと「確かに一理あるな」と思えてきたり…様々な情報が次から次へと流れてきて「一体どれが正解なんだろう」と迷ってしまい判断がつかないこともあると思います。

そんなときは少し思考してみてください。その情報にはどんな意図や背景があって発信されているのでしょうか。テクノロジーに長けたそのインフルエンサーの子どもは、ごく普通の公立校へ通っているわけでもなければ育つ生活環境与えられた状況全てが異なります。情報からどうするか考えるのではなく、我が子に与えるとどうなるか、自己管理能力が高いのかそれとも意思が弱い方か、親が一番その子のタイプを理解していると思います。

与えるときはスマホやゲームは中毒性が高いことを忘れずに。ゲームや動画やブログ記事というのはユーザーの行動を綿密に分析し、依存を促すように設計されています。大人でさえ依存するほどの威力があり、論理的思考が未発達な子どもが管理するのは難しいのが現実です。

「そうはいってもスマホがないとクラスの連絡が困る」などを理由に中学生くらいになると与えるケースが多いでしょう。しかし連絡手段については他の方法も考えられます。友達に協力してもらう手もあります。困ったときに助けを求めるスキルをつけるチャンスです。連絡手段のために高価なスマホが本当に必要かどうか、子どもに電話を携帯させることで安全が確保されあらゆる角度から見ても事故は減っているのか、注意を欠いた利用が新たなリスクを生んではいないか、契約をする前に一度よく検討してみてください。

もちろん正しく使うことができれば管理能力を高める訓練にもなり得るし学問にも大いに役立つでしょう。メリットがデメリットを上回ると判断したなら与えれば良いと思います。あとは親が口出す必要もないし、水をさしたり、興味関心を持ったことに邪魔しないことです。

ただ「みんなそうしているから」というのは時と場合に寄ります。自分で考えて勇気を持って違う行動をすることが、新しいアイデアに繋がり創造性を育み探究心が伸び人間を成長させるのです。その反対にみんなと同じにすれば安心だと思っていると、徐々に好奇心を失っていく可能性もあるので気をつけたいところです。常識や流行・よく目にする情報をそのまま受け入れるのではなく、意識して批判してみることも大切です。

当教室は、単に最新の技術を学ぶだけでなく思考する教室です。VUCAの時代といわれる今のもやもやした世の中で、より良く生きるために自分は何を思いどのように振る舞うのか一体どうしたいのか、生徒も親も先生も共に考えていきたいと思います。

TANSAKUはこれからも、家庭にもない、学校にもない、新しい放課後を追究していきます。見学は随時受け付けております。お気軽にご連絡ください。

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