6月はキャンプで登山をしたり、海水を汲んできて塩と豆腐作りを楽しんだり、7月はニセコでカヌー体験と、海、山、川遊びが続きました。

毎回、自然体験のあとは振り返りの時間を設けています。去年は、感じたことや思い出をScratchで自由に表現する形式でしたが、今年はHTMLを使いソースコードを書き、ブログ形式でまとめています。普段使っているScratchと違って、難しいながらもみんな一生懸命に取り組んでいます。

予想外の連続の中で

安全に管理された普段の生活とは違い、自然の中では思いがけないことが次々と起こります。凸凹の道、突然虫が飛んでくる、暑さや寒さも自分で調整しなければなりません。

たとえば今回のカヌー体験では、自分で考えてパドルを操作しなければただ流されてしまいます。思う方向へ進むには、お互いに声をかけ合い、力を合わせる必要があります。協力・判断・行動・工夫の連続です。学校や塾のような受け身の学習とはまったく違う、主体的に考えて動かなければならない、そんな新鮮な入出力の繰り返しは、子どもの脳と心にたっぷりの栄養を届けてくれます。

五感を開き「生きている実感」を取り戻す

海や山のにおい、風の感触、木漏れ日の明暗、川の水の温度…こうした五感が刺激される環境では、ゲームのスイッチを入れなくても、YouTubeでおもしろそうな動画を探さなくても、常に自然の方から働きかけてくれます。そこには、なんとも言えない心地よさや「自分は1人じゃない」という安心感に包まれます。

行く前は気の進まなかった子も、いざ始まってしまえばほとんどの子が笑顔になります。自然は、子どもが一番素直になれる「友達」なのだと思います。

自然体験はそっと自信を育ててくれる

「やってみたらできた」
「怖かったけど乗り越えた」
その積み重ねで人は成長します。

チャレンジを怖がるのだとしたら、それは「自分に自信がない」「失敗するのが不安」というサインかもしれません。そんなときこそ、子どもを「親が干渉できない環境」に送り出すことをおすすめします。手を貸したり口を出すのをぐっと堪えて見守ることが、子どもにとって何よりのサポートになります。

子育てで最も大切なこと

不登校や心の問題が増加し、大人たちは頭を悩ませています。

「子どもに何を与えるべきか」
自然の中にいると、私たちにその答えを教えてくれるようです。

子どもの将来や受験の心配をする前に、成長に最も重要な置き去りになっているものがあるなと感じます。

植物を思い浮かべてみてください。芽や花が育つ前に、「土」の質が何より大切なように、人間の根っこ作りにも目を向けましょう。

子どもは、本来育つ力を持っています。自然は、それを静かに、でも確実に引き出してくれるのです。

子どもがちゃんと根を張れるように、良い土壌作りを

美しい自然や音楽、絵、文学など、脳と心の栄養になるものに、できるだけ触れさせてあげたいものです。

ちなみにスマホは、18歳くらいまで与える必要がないと私は考えています。“AIに使われる時代”を心配する前に、私たちはすでに”スマホに使われていること”に気づく必要があります。

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